いつか撮ったフィルム写真

数年前から、フィルム写真を再び撮りはじめています。
気がつけば、安いカメラばかり結構な数になりました。
中古カメラを買うと、すぐに試したくなるので、フィルムを入れる。
そのうちに、また中古カメラが手に入って、またフィルムを入れる。
そうこうするうちに、8台のカメラにフィルムが入っている状態に。

そのまま放置していたRollei35に、いつ入れたのかわからないフィルムを
ようやく撮り切って現像に出したら、2年前に実家に帰ったとき、
えちごトキメキ鉄道から見えた景色がおさめられていました。
父が倒れて不安な気持ちでぼんやり車窓を眺めていたこと、
高校時代の電車通学を思い出して懐かしい気持ちになったことが、鮮やかに蘇りました。
私たちは年をとるのに、記憶は年をとらなくて。
フィルムカメラで撮る写真は、その時空を埋めるかのようにそっと寄り添ってくれます。

記録写真としてスタメンで使うのはちょっと勇気がいるけれど、
琴線が緩やかに動いたシーンを撮っておくのがいいなと思っています。

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