シルエットにするかしないか問題
逆光で撮影するとき、日が当たったところと、影になったところを
両方画面に入れると、明暗差が大きくなります。
どちらか一方に露出を合わせると、白飛びをしたり、黒つぶれをしたりします。
これを表現として、光の中に人物が入ったときに、あえて暗めの露出にして、
シルエットで描写する技法があります。
でも、シルエットで描写するかどうか。。。悩みませんか?
人物や被写体を、完全に黒潰れさせてシルエットにするべきか、
それとも、少し影部分を明るくして、ディテールを見せるるべきか。。。
私もいつも迷います。そして、いつも
「このシーンの何を撮りたかったのか」
を自分に問いかけています。
このシーンは、最初左側の露出で撮っていました。
雨上がり、逆光で輝く道の中に、ランドセルを背負った子どもが入り、
その明暗差が面白くて急いでシャッターを切った1枚です。
シルエットがいい感じ、と思って撮ったのですが、
現像段階で露出をどの程度にするかふと迷います。。。
このとき感じたのは、
「雨上がりの朝、朝日の中を登校する子ども」
でした。
そのため、朝の明るさを感じる露出、うっすらとランドセルが見える露出に落ち着きました。
露出は、「適正露出」というアンサーがあります。
そのアンサーを基準にして、明るく見せるか、暗く見せるかは、
そのときの心情がどうだったか、で決めれば良いのかなと思っています。
右は木瓜の蕾の毛がキラキラ輝いているところを見せたかったので、暗めの露出にしました。